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パーマ大佐「森のくまさん」の替え歌で慰謝料請求される!訴訟の可能性は?


熊

お笑い芸人のパーマ大佐が発売した「森のくまさん」の替え歌が大評判となり、第2のピコ太郎と言われるようになりました。

ネット上に動画をアップし、CD販売、音楽配信というように、ピコ太郎さんと同じようにビジネス展開をしていたのですが、唯一違ったのは、ピコ太郎さんが完全オリジナルに対し、パーマ大佐の「森のくまさん」には原曲が存在するということです。

それによって、パーマ大佐は、「森のくまさん」の日本語の作詞を手掛けた馬場祥弘さんから、300万円の慰謝料とCD販売差し止め、動画削除を求められることになりました。

パーマ大佐ってどんな人?

パーマ大佐さんのプロフィールは、次のとおりです。

【芸名】 パーマ大佐(パーマたいさ) ※本名:國土郁音(こくどいくと)

【生年月日】 1993年8月26日

【出身地】 埼玉県北本市

【血液型】 B型

【身長】 172cm

【特技】 ボイスパーカッション、縦笛、ウクレレ

【高校】 正智深谷高等学校卒業

【事務所】 太田プロダクション

パーマ大佐は、父親が音楽評論家の國土潤一さん、母親はピアニストの國土浩子さん、姉は作詞家の國土佳音さんという音楽一家に生まれ、幼少期からピアノの英才教育を受けました。

しかし、音楽の道には進まず、ブラックマヨネーズに憧れて、高校1年生の時からお笑い芸人としての活動を始めます。

それでも、音楽ネタを取り入れており、幼い頃に学んだことをしっかり芸風に生かしました。

ブラマヨに憧れていたこともあり、コンビでも活動していますが、様々な人とコンビを組んでは解散を繰り返し、結局はピン芸人としての知名度の方が高い状態です。

パーマ大佐の「森のくまさん」替え歌バージョンの問題点

「森のくまさん」は、原曲がアメリカ民謡です。

曲については50年経って著作権が切れていますが、日本語版は作詞の面で著作権が存続しています。

したがって、歌詞を改変する場合には著作者の許可を得なければなりません。

それぞれの歌詞の内容は、次のとおりです。

原曲(アメリカ版)
ある日、森で熊に出会い、熊に「銃を持っていないみたいだけど、逃げなくて大丈夫?」と言われ、急いで逃げると熊が追ってきた。走って逃げる先に木があり、一番低い枝でも3メートルの高さがあったが、何とか届いて難を逃れた。
森のくまさん(日本版)
ある日、女性が森で熊に出会い、熊に「お嬢さん お逃げなさい」と言われました。女性は逃げますが、熊が追ってきて、女性の落とし物である白い貝がらの小さなイヤリングを渡します。そして、そのお礼として一緒に歌います。

原曲は物騒な話にユーモラスを加えた内容となっており、日本版の「森のくまさん」は物騒な話かと思いきや、子供にも聞かせやすいほのぼのとした内容になっています。

それでも、森で熊に出会って人間が逃げたという内容は同じです。

そして問題のパーマ大佐が発売した「森のくまさん」替え歌バージョンの内容は、次のとおりです。

森のくまさん(パーマ大佐替え歌バージョン)
ある日、森で熊に出会って恋に落ちた。しかし、女性は警察に追われる立場だった。熊は愛する女性を逃がそうとするが、命を落としてしまう。

パーマ大佐の「森のくまさん」替え歌バージョンは、前半と後半の一部はメロディーも歌詞もそのままですが、それ以外の途中は全てオリジナルのメロディーと歌詞です。

それでも、法律上は著作者の許可を得なければならないのです。

そのため、発売元のユニバーサルミュージックは、2016年11月頃、JASRACを経由して著作者の馬場祥弘(ばばよしひろ)さんに「森のくまさん」の歌詞の改変許可を得ようとしましたが、馬場さんがこれを拒否。

しかし、勝手に「森のくまさん」の替え歌が発売され、2016年12月にサンプルCDが届いたことで発覚しました。

馬場祥弘さんは、「許可していないこと、自分の作詞と合っていないこと、自分が作詞したような表記になっていること」に対して怒っているのです。

実際、CDの作詞には馬場祥弘さんの名前が表記されており、パーマ大佐の名前は書かれていません。

この件に関し、ユニバーサルミュージック広報は「適正な手続きを踏み販売している」とコメントし、パーマ大佐の所属事務所である太田プロダクションは「手続きはレコード会社に委ねている」とコメントしていますが、許可を得ていないからこれだけ大きな問題になっているのでしょう。

パーマ大佐とユニバーサルミュージックに対して、300万円の慰謝料とCD販売差し止め、動画削除が求められていますが、和解か訴訟か、見逃せない状況です。

場合によっては、今だけしか入手できない幻の曲となります。

ちなみに、PVとジャケットにはタレントの鈴木奈々さんが起用されていますが、まさかこんなトラブルに巻き込まれるとは思っていなかったでしょう。

円満解決(追記・2017年2月1日)

2017年2月1日に、パーマ大佐・ユニバーサルミュージックと馬場祥弘さんとの間で合意が成立し、CDとDVDの販売及びパフォーマンスの許可が下りました。

ちょっとしたボタンの掛け違いで起きた今回の騒動。

無事に解決して何よりです。

今後はテレビでもパーマ大佐の「森のくまさん」を観られるでしょう。


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