激レアさん!東京オリンピック開会式で空に五輪を描いた秘話
2018年2月26日放送のテレビ朝日系列『激レアさんを連れてきた。』で、1964年の東京オリンピック開会式において、ブルーインパルスが空に描いた五輪について特集されました。
1964年の東京オリンピックは、日本の戦後復興をアピールする重要なイベントであり、特に注目度の高い開会式は絶好のアピール場面だったのです。
そこで、開会式にブルーインパルスがスモークで空に五輪を描くことに挑戦し、見事に成功させました。
空に描かれた白い五輪を見て、海外の反応も「凄い」「素晴らしい」「神業」と大絶賛。
しかし、その成功の陰には、とんでもない真実があったのです。
ブルーインパルスとは?
ブルーインパルスを機体の名前と思っている人が多いですが、そうではありません。
ブルーインパルスとは、アクロバット飛行をする特殊チームのことであり、宮城県松島基地の第4航空団に所属する『第11飛行隊』のことを意味します。
その名前は、「原爆の青い閃光」に由来して名付けられ、青と白のカラーが特徴的です。
現在は、騒音や安全性の問題があり、航空ショーが少なくなりましたが、昭和の時代は、日本各地の航空自衛隊基地で、年1回、航空ショーが行われていました。
そのため、平成以降に生まれた方は、ブルーインパルスという名前すら知らないかもしれませんが、昭和以前に生まれた方は、ほとんどの人がブルーインパルスを知っています。
ブルーインパルスによる五輪描画 東京オリンピック開会式で始めて成功
ブルーインパルスは、1960年に静岡県の浜松基地で結成されました。
パイロットは、編隊長の松下治英さんの他、淡野徹さん、西村克重さん、船橋契夫さん、藤縄忠さん、予備機の城丸忠義さんを加えた6人であり、精鋭中の精鋭です。
そして、戦時中は航空幕僚長として『ハワイ真珠湾奇襲作戦』の立案に加わり、戦後は参議院議員として活躍していた源田實さんが、このブルーインパルスに目を付け、『東京五輪スモーク作戦』を提案します。
ブルーインパルスのパイロット達も「やりたい」と申し出て、東京オリンピックの開会式で空に五輪を描くことが正式に決まりました。
それから、スピードや高度、円の大きさなどを計算し、1年半前から何度も練習しましたが、成功せず。
空に描かれる五輪は、いびつな形ばかりでした。
とうとう、1度も成功しないまま前日の夜を迎えたブルーインパルスのパイロットたちですが、雨がジャンジャン降っていたので、勝手に「開会式には飛ばず、閉会式で飛ぶ」と決めつけ、お店をハシゴしてお酒を飲み続けることに。
すると、翌日の1964年10月10日、快晴で大騒ぎです。
練習で1度も成功しておらず、しかも、二日酔いの状態で臨んだブルーインパルスでしたが、スモークで見事な丸い五輪を空に描き、国内外で大絶賛されました。
開き直りが、運を味方に付けたのかもしれません。
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