ヒアリに刺されるとどうなる?対処法は?神戸と尼崎に上陸
2017年6月13日、環境省が、外来種のヒアリを国内初確認したこと発表しました。
見つけた成虫と卵は即座に駆除し、周りのヒアリも駆除しましたが、まだ拡大を防げたかどうかは定かではありません。
刺されると、最悪、命にも関わる恐ろしいアリなので、日本全国に広がらないことを願うばかりです。
ヒアリ発見の経緯
2017年5月に中国・広東省の南沙港から貨物船で運ばれたコンテナを、神戸市中央区のポートアイランドのコンテナヤード『PC18』で5月20日~25日まで保管。
5月26日に尼崎市内に移動させ、積み荷を取り出している最中に、コンテナ内部で大量のヒアリの成虫と卵を発見しました。
すぐにコンテナを移動させて消毒し、6月5日には完了。
6月13日に、環境省がヒアリの国内初確認を発表しています。
そして、一時保管されていた神戸市中央区のポートアイランドの周りを調べたところ、6月16日、コンテナから20~30メートル離れたアスファルトの亀裂に群がる約100匹のヒアリを発見しました。
即座に駆除すると共に、他のコンテナ置き場も消毒し、捕獲用の罠を仕掛けて警戒しています。
追記1
2017年6月27日、名古屋港の鍋田ふ頭でコンテナを運び出していたところ、そのコンテナ上で7匹のアリが発見され、すぐに駆除されました。
このコンテナも、神戸市・尼崎市と同じく、中国から運ばれたものです。
そして、29日に環境省に通報があり、30日にヒアリと確認されています。
日本にヒアリが定着するのも時間の問題かもしれません。
追記2
2017年7月3日、大阪市住之江区の大阪港でヒアリの女王の死骸が見つかりました。
2017年7月3日、東京港・大井埠頭でヒアリ1匹を確認し、6日にコンテナ内から100匹が見つかっています。
ヒアリとは?
ヒアリは、元々、南米大陸原産のアリですが、貨物船などによって運ばれ、今では、アメリカ、オーストラリア、中国などの太平洋周辺の国々にも生息しています。
ハチ目・アリ科・フタフシアリ亜科に分類されていることからも分かるように、強力な毒を持っており、腹部の先端にある毒針で何度も攻撃するので危険です。
『世界の侵略的外来種ワースト100』にも選ばれており、日本に最も入れてはいけない外来種とされています。
同じく外来種であるセアカゴケグモは日本に定着し、生息範囲を拡大していますが、それよりも繁殖能力が高いヒアリが日本に定着すれば、被害を受ける人間が続出することに加え、生態系も変わってしまい、日本自体が大きなダメージを受けることは間違いありません。
ヒアリに刺された場合の症状
ヒアリは、英名を「red imported fire ant」と言いますが、その名の通り、刺されるとヤケドのような激痛が走ります。
その毒はハチ毒よりも複雑であり、刺された時の症状は、その人の体質や刺された回数で違います。
軽い症状としては、刺された痛みと痒み程度で済みますが、もう少し酷くなると化膿し、さらに酷いとめまいや息苦しさを感じるアナフィラキシーショックの状態で命にも関わるため、油断はできません。
ヒアリに刺された場合の対処法
ヒアリに刺された場合の対処法としては、まずは冷静に次のとおりにすることが推奨されています。
- 20~30分程度、安静にして体調の変化を見る
- 容態が悪化した場合は、救急車を要請するか、すぐに病院に行く
特に注意が必要なのは、ハチに刺されてアナフィラキシーショックになったことがある人で、その人はヒアリに刺されても同じ危険な状態になる可能性が高いので、すぐに病院に行った方が良いでしょう。
それ以外の人は、焦らずに行動してください。
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