厚生労働省が「非正規」の単語使用を禁止!その理由と対策は?
2019年、厚生労働省が、省内で「非正規」や「非正規労働」という単語を使用しないように周知させていることが明らかになりました。
厚生労働省が「非正規」という単語の使用を禁止する理由に迫ります。
「非正規」とは?
「非正規雇用」とは、パートタイマー、アルバイト、派遣社員、契約社員など、有期労働契約による雇用形態を意味します。
バブル期までは正社員として働くことが当たり前でしたが、バブル崩壊によって終身雇用制も崩壊し、非正規雇用が増えました。
安倍政権によってその傾向は加速し、今では約4割の労働者が非正規雇用です。
そのため、正社員と非正規労働者の待遇格差が問題視されるようになり、「同一労働同一賃金」や「社会保険への加入条件緩和」などの対策をしていますが、まだまだ非正規労働者に不利な労働条件であることは間違いありません。
さらなる対策が望まれます。
「非正規」の禁止理由と対策は?
厚生労働省が、「非正規」や「非正規労働」といった単語の使用を禁止している理由は、次のとおりです。
「非正規」使用の禁止理由
- 一口に「非正規」と言っても、いろんなタイプの労働者がいる
- 「非正規」という言葉のイメージが悪い
そして、その対策は次のとおりです。
「非正規」使用禁止の対策
- 厚生労働省内では「パートタイム労働者」や「アルバイト」「派遣労働者」など、具体的な雇用形態を用いる
- 「非正規雇用労働者」という言葉を使う
「非正規」の呼称を変えただけでは意味がない!
上記で述べたことは、今のところ厚生労働省内だけのルールですが、以前、安倍首相が、「この国から非正規という言葉を一掃する」と宣言したことがあります。
したがって、国として「非正規」という言葉を使用しない社会に変えようとしているのでしょう。
特に、安倍首相は非正規雇用を増やした張本人なので、イメージが悪い「非正規」が広まることで、自分の評価も下がることを恐れているはずです。
ただし、「非正規」という呼称を変えただけでは何の意味もありません。
正社員と非正規労働者が、ほぼ平等の労働条件で働ける社会にしなければならないのです。
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